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信用取引とは?現物取引との違いやメリット・デメリット、リスクを解説

信用取引とは?現物取引との違いやメリット・デメリット、リスクを解説

「信用取引」とは、証券会社に預けている現金や投資信託などの有価証券を担保に、預けている金額(委託保証金)の約3倍まで売買することができる取引手法です。

無期限で株を保有することができる「一般信用」と、6ヶ月後に反対売買をしなければならない「制度信用」取引の2種類から注文方法を選択できます。

 

しかし、信用取引では現物の株を持っているのではなく、あくまでも証券会社から借りて取引を行うため、現物取引とは違う考え方で投資判断をする必要があります。

この記事では、信用取引について詳しく解説していきます。

 

信用取引のメリット

①保有資産以上の売買が可能

信用取引では、現金や有価証券などを委託保証金として預けることで、それを担保にして売買する仕組みです。

委託保証金の最大約3倍まで売買することができます。

 

いわゆるレバレッジ(てこ)取引です。投資タイミングさえ間違わなければ想定以上の利益を手に入れることができます。

たとえば、委託保証金が300万円しかない場合でも、信用取引であれば1,000万円分の取引が可能となるのです。

 

これがレバレッジ効果です。

 

②同一銘柄を何度も売買可能

現物取引では、同一銘柄を日中何度も売買してしまいますと、追加で資金を充当しなければいけませんが、信用取引は差金決済(現物の受渡しをせずに売りと買いの差額で決済すること)であるため日中何度も売買することが可能です。

なお、差金決済は現物取引では禁止されています。

 

③空売りをすることができる

信用取引は、現物取引ではできない「空売り」という手法をとることができます。

これにより、上げ相場だけではなく下げ相場でも利益を狙いに行くことができます。

 

空売りとは、相場が下がると思われる局面で投資をする方法です。手元にはない株式を、証券会社に借りて、それを売りから入るのです。

下がるほど利益が出る仕組みになっています。

 

信用取引のデメリット

①想定以上の損失が出る可能性がある

信用取引では、レバレッジにより投資可能金額が大きくなる分、相場が予想に反して逆に動いた場合、想定を超えた損失を被る可能性がありますので注意が必要です。

レバレッジを大きくしているほど変動が激しくなり、大きな利益を生むこともありますが、損失へ振れると逆に大損します。

 

②コストが現物取引より高い

信用取引を利用する際には、証券会社に信用金利を支払う必要があり、この信用金利は各証券会社で違ってきますので必ず確認してください。

一般的には、制度信用の方が一般使用よりも金利が低く設定されていますが、ネット証券などでは同じ金利が設定されている場合がありますので、なるべく設定金利が低い証券会社を選択するようにしましょう。

 

また、この金利は日割り計算され、諸費用として売買時に徴収されます。

 

③株主優待の権利を持てない

信用取引では、配当金相当額は受け取ることができますが、株主優待は現物株を保有しているわけではないので受け取り対象外となります。

あくまでも信用取引は差金決済である点を覚えておきましょう。

 

④期日までに反対売買をしなければならない

制度信用取引では、株を買ってから半年後に必ず反対売買をする必要があります。

損をしているからといっていつまでも株を保有できるわけではないので注意が必要です。

 

証金維持率を正確に理解する必要がある

「保証金維持率」とは、担保が建玉金額に対してどれくらいの割合になっているのかを表し、以下の式より算出されます。

建玉(たてぎょく)とは英語ではポジションと呼ばれ、売買契約をした後に買戻しや転売によって未決済のものをいいます。

 

保証金維持率 =(担保 + 建玉評価損益-諸経費) /建玉合計金額

 

法令では、この保証金維持率を30%以上になるように維持する必要があり、ここから大きく下回ってしまうと「追証(おいしょう:追加保証金)」を証券会社に支払わなければならなくなります。

この追証発生ラインを「最低保証金率」といい、証券会社によって設定されている割合は異なります。この追証を回避するためにも与信管理は余裕を持って行うようにしましょう。

 

空売りする際の注意点

空売りとは、株式を売りから入り、買い戻した時の差が利益となる取引です。

通常の取引とは異なる仕組みとなっていますので、注意事項を正確に把握しておく必要があります。

①空売りする際には品貸料を確認

空売りは、保有していない株式を売る必要があるので、日証金から株券を借りる必要があります。そのため、品貸料(レンタル料)を信用の売り方が買い方に支払う必要があります。

この品貸料は、株の在庫が少なくなるほど高くなり日々変動します。場合によっては高い品貸料が発生してしまう可能性がありますので、空売りをする際は必ず確認するようにしましょう。

 

②制度信用で空売りできない銘柄がある

前述にあるように信用取引には制度信用と一般信用取引があり、銘柄によっては制度信用で空売りできないものがあります。

各銘柄には「融信」か「貸信」の表記がなされており、貸信銘柄の場合、制度信用と一般信用両方で空売りできますが、融信銘柄は一般信用でしか空売りができませんので、誤発注しないよう注意する必要があります。

 

③空売りでは配当金を支払わなければならない

信用取引で銘柄を買建てた場合、保有株数に応じて配当金を受け取ることができます。

しかし、空売りをしている場合は、他の人から株を借りるため配当金相当額を信用の買い方に支払う必要があります。

 

株主ではないため、株主に関する権利は持たないのです。空売りを配当月にする場合は注意しましょう。

 

信用倍率とは

信用倍率とは、信用買い残を信用売り残で割ることで算出されます。

この信用倍率が1倍の時は、売り買いが拮抗している状態なので需給的には良好といえます。

 

しかし、この信用倍率が異常に高まってきた場合、信用買い残が増大したことを意味しますので、将来的に売られる可能性があるのです。

信用取引でこのような銘柄を買ってしまうと、損失が膨らんでしまう可能性があるので注意が必要です。

 

逆に、信用倍率が1倍未満の銘柄では、信用の買い残よりも売り残の方が多い状態であり、そこでさらに空売りをしてしまうと将来的に空売りをしている投資家が買い戻しをしてくる可能性がありますので注意が必要です。

 

信用取引で注文を発注する際の注意点

信用取引で株式を買い付ける(空売りする)際は、成行注文と指値注文を使い分けてもいいですが、返済の際は損失が出ると証券会社にお金を支払わなければいけなくなりますので、指値を選択し利益が出る株価で注文を発注した方がいいでしょう。

もちろん株価の値動きが非常に速い場合やすぐに売却しなければいけない状況もありますので、その時の相場動向に応じて発注方法を慎重に検討する必要があります。

 

また、相場が急落した際に保有している銘柄の含み損が膨らみ過ぎると「追証」が発生してしまう可能性があるので、適切なリスクコントロールが求められます。

 

有価証券すべてが担保になるわけではない

信用取引は、現金や投資信託などの有価証券を担保にした取引になります。

証券会社ごとに担保に入れることができる商品が異なりますので事前に確認をしてください。

 

外貨建証券を担保に入れることができない証券会社もありますので確認する必要があります。

信用取引をする場合、保有商品が担保に充当できるかどうかが非常に重要です。

中には、損失を補填するために担保に入らない外国債券などを悪条件で売却する方もいますので、担保に入れることができないものはなるべく保有しないようにしましょう。

 

まとめ

信用取引は保有する金融資産以上の取引を可能にし、現物取引にはできない空売りもできるため、投資戦略の幅は格段に広がります。

しかし、リスクは通常の株式取引よりも高くなり、注意しなければならない点がいくつもあるため、上記に記載した注意事項を回避しながら取引をする必要があります。

 

特に、与信管理を確実に行い追証が発生しないよう余裕を持って利用するようにしましょう。

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