日本の株式市場の種類

札証上場株式市場とは?ライザップも上場するアンビシャスについても解説

フィットネスで有名なライザップグループが上場している札幌証券取引所は、東京証券取引所に次ぐ国内2位の株式市場となっています。

日本の株式市場は、東京証券取引所での取引が99%以上を占めており、地方の株式市場にスポットが当たることはほとんどありません。

 

 

しかし、ライザップグループのような有望銘柄が発掘されることもあるため、チェックしておいても損はありません。

ここでは、札証上場株式市場の概要や特徴について解説するとともに、新興市場として開設されているアンビシャスについても徹底解説していきます。

 

 

札証上場株式市場とは?

札証上場株式市場とは、北海道札幌市に所在する札幌証券取引所のことを指します。

札幌証券取引所が設立されたのは1949年12月で、2000年4月には新興企業向け市場である「アンビシャス」も開設されています。

 

 

札幌証券取引所の取引時間は、前場が9時00分~11時30分まで、後場が12時30分~15時30分までとなっており、東京証券取引所よりも大引けとなる時間が30分長いことが特徴です。

2019年7月24日現在、札幌証券取引所の上場会社数は59社となっており、その内、札幌証券取引所にのみ単独上場している企業は17社となっています。

 

 

キリンホールディングスや武田薬品工業、三菱重工業やキヤノン、リコーといった東京証券取引所にも上場している有名銘柄が重複上場しています。

 

 

ライザップが上場している札証上場株式市場は国内2位の株式市場

直近3年間の札幌証券取引所での売買代金は、2016年に512億円、2017年に3,335億円、2018年に2,037億円となっています。

2017年には前年比6倍以上の取引量となったことから、札幌証券取引所は名古屋証券取引所を上回り、東京証券取引に次ぐ国内2位の株式市場となりました。

 

 

2017年に札幌証券取引所の取引量が急騰したのは、フィットネス事業を手掛ける【2928】ライザップグループがけん引したことが最大の要因です。

2017年に急成長企業として注目を集めた【2928】ライザップグループは、2017年の1年間に195.3円から最大1,545円まで急激な上昇を遂げました。

 

 

2017年のライザップグループの売買代金は3,179億円となり、これは札幌証券取引所の売買代金(3,335億円)の9割以上を占めたことになります。

ただ、ライザップグループはM&Aの失敗から業績・株価ともに大きく落としており、2019年には取引高が急減しています。

 

 

このため、2019年には、札幌証券取引所は再び国内3位の取引所に後退してしまうかもしれません。

 

 

本則市場と札証アンビシャスの違い

札証上場株式市場(札幌証券取引所)には、全国の企業が上場できる本則市場と北海道の企業のみが上場できる新興市場「アンビシャス」の2つがあります。

本則市場とアンビシャスの違いをまとめると、次の表のようになります。

 

 

本則市場 アンビシャス
対象企業 基準なし 北海道に関連のある企業
上場銘柄数(単独上場) 8社 9社
上場基準の違い(時価総額) 時価総額10億円以上 時価総額は基準なし

 

 

これらの違いを詳しく見ていきましょう。

 

 

対象企業の違い

札幌証券取引所の本則市場には、北海道以外の企業であっても上場可能です。

一方、新興市場であるアンビシャスは、北海道に関連のある企業しか上場できません。

 

 

ただ、「北海道に関連のある企業」と言っても、本社が北海道に置いてあることは条件ではありません。

現に、アンビシャスに上場しているライザップグループは、本社を東京都に置いています。

 

 

アンビシャスは、北海道の新興企業を育成するために開設された新興市場ですが、「北海道に関連のある企業」という条件は、形骸化している点がたびたび課題として挙げられています。

 

 

上場銘柄数の違い

2019年11月現在、札幌証券取引所に単独上場している企業は17社となっており、本則市場には8社、アンビシャスには9社が単独上場しています。

 

 

上場基準の違い

株式市場に企業が上場する際には、時価総額や株主数など一定の条件を満たすことが必要です。

札幌証券取引所の本則市場とアンビシャスの上場基準は次の表のようになっています。

 

 

本則市場 アンビシャス
株主数 300人以上 100人以上
事業継続年数 3年以上 1年以上
時価総額 10億円以上 基準なし
純資産 3億円以上 1億円以上
利益額 直近1年間で5,000万円以上 直近1年間で黒字

 

 

アンビシャスは本則市場よりも上場基準が全体的に緩くなっており、とくに時価総額に基準がないことが大きなポイントです。

時価総額とは、発行株式数×株価で計算され、株式市場で企業価値を示すもっとも重要な指標です。

 

 

未上場企業の場合は、推定される株価によって算出されます。

時価総額は、新興企業が上場を果たす上で壁となることが多く、時価総額条件を満たせないがために、上場見送りとなる新興企業は多いです。

 

 

たとえば、東京証券取引所のマザーズに上場するには時価総額10億円以上、ジャスダックに上場するには時価総額50億円が条件です。

また、札幌証券取引所と比較されることが多い名証セントレックスの時価総額基準は、3億円以上となっています。

 

 

このように、他の新興市場と比べても、時価総額が上場基準にない札証アンビシャスの上場基準は非常に緩くなっているのです。

 

 

札証上場株式市場の課題は?

ライザップグループがけん引していることにより、札幌証券取引所は国内2位の株式市場となりましたが、いくつもの課題を抱えています。

何よりも、ライザップグループ以外には大きく取引される銘柄がないことが真っ先に課題として挙げられます。

 

 

札幌証券取引所の取引量は、ライザップグループに左右されると言っても過言ではなく、ライザップグループの業績・株価ともに低迷している2019年には、再び国内3位に後退してしまう可能性があります。

 

 

札幌証券取引所は、ライザップグループへの取引偏在を解消するため、新たな中小企業の発掘に力を入れており、2018年6月には、興IoTメーカーとして知られる【3987】エコモットが札証にも重複上場しました。

 

 

しかし、ライザップグループのような有望銘柄が登場するには至っておらず、今後もしばらくは、ライザップ頼りの状況が続くことになりそうです。

 

 

まとめ

ここでは、札証上場株式市場(札幌証券取引所)の概要や特徴、本則市場とアンビシャスの違いなどについて詳しく解説してきました。

札幌証券取引所は、ライザップグループが人気銘柄になったことから、2017年に名古屋証券取引所を抜いて国内2位の株式市場となりました。

 

 

札幌証券取引所は、2018年にも国内2位の座を守ったものの、ライザップグループの業績・株価が低迷したことによって売買高はほぼ半減しています。

ライザップグループ次第では、2019年に再び国内3位に後退してしまう可能性もあります。

 

 

投資を行う上での認識としては、札証上場株式市場=ライザップグループが上場している株式市場という捉え方で問題ありません。

札証上場株式市場の概要や他の新興市場との違いを抑えて、自身の投資に役立てていきましょう。

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